ハナヘナとカット大好き美容師カンザキです♪
髪で悩む大人の女性を美しくします!
天然100%ヘナのことを知りたい、
くせ毛の悩みはどうしようなど
ぜひご相談ください。
デジタルパーマで失敗されるお客さまがまだいるんです。そんなデジタルパーマの失敗はなぜ起こるのか?そこを考えてみました。
デジタルパーマ失敗の理由 その1
髪のコンディションが悪かった
今回、デジタルパーマの失敗で来られたご新規さまの髪の状態は
ヘアカラーを繰り返しされています。
もしかしたら、毛先まで毎回ヘアカラーで染めていたのかもしれません。
そして、髪質は柔らかく、細い髪です。
くせもあり水分量が少なく乾燥気味です。
そんな髪の状態です。
まず、ヘアカラーを繰り返し染めていることで、髪の体力はかなり減っていきます。
そこに元々細く柔らかく、ハリコシの少ない髪なんです。
くせもあり乾燥しやすい髪質ですから、どう考えてもかなりデリケートな髪質だと思います。
そんな髪質にデジタルパーマなんて・・・
失敗しやすい状態が整っています。
ヘアカラーのダメージがあって、髪が細く、ハリコシが少なく、くせ毛もあって乾燥している髪質は薬剤に過剰に反応しやすく、パーマがかかりやすい髪質だと思います。
髪のコンディションが悪い状態でその上かかりやすい髪質だったから、デジタルパーマをかけることで一気にダメージが広がったんだと思います。
デジタルパーマ失敗の理由 その2
デジタルパーマの薬剤に髪の体力が負けた
普通のコールドパーマでもかかりやすい髪質に
デジタルパーマでどれくらい強い薬剤を使って、どれくらい高温でデジタルパーマをかけたのか???
ここなんですよ。
デジタルパーマで使われる薬剤は、縮毛矯正で使われる薬剤と同じくらいのスペックの薬剤を使われることが多いです。
今はデジタルパーマ用の薬剤が各メーカーから出ていますが、ちょっと前なら縮毛矯正の薬剤と同じモノを使ってデジタルパーマをかけていました。
それくらい強い薬剤を使ってかけるのがデジタルパーマなんです。
(今でもそれほど薬剤の強さは変わっていないと思います)
そして「温度」なんですが
デジタルパーマは「ホット系パーマ」と言って
乾いた時にウェーブ(カール)が出るパーマです。
普通のパーマは「コールドパーマ」と言って
髪が水に濡れた時にウェーブ(カール)が出るパーマです。
デジタルパーマは乾いた時にウェーブが出るように乾いた状態でパーマをかけます。
そのために髪を乾かす必要があるんです。
髪を乾かすためには「温度」が必要です。
それが「熱」ってことです。
昨日のブログでパーマについて書きました。
まだ読んでいない人はこちらをどうぞ。
デジタルパーマの薬剤には必ず還元剤とアルカリ剤が入っています。
パーマ液には必ず入っている成分です。
還元剤が髪の結合を切り、アルカリ剤が髪を軟化させて薬剤が浸透しやすくする。
この2つの薬剤成分がデジタルパーマの場合はとても強い場合があり、ダメージしたかかりやす髪質に浸透すると
髪の体力が一気に削られて負けてしまうことがあるんです。
そこに、とどめのデジタルパーマの「熱」です。
過還元と過軟化した髪が過膨潤し、そこにデジタルパーマの「熱」が加わる
これでパーマがかかり過ぎるために、一気に髪はチリチリになりパサパサの髪になってしまうんです。
デジタルパーマ失敗の理由 その3
髪をすかれ過ぎている
今回のご新規さまの髪をみた時に
びっくりしたのは
髪がすかれ過ぎている!
デジタルパーマをかける前にすかれたのか・・・
デジタルパーマをかけた後に髪が広がるからとすかれたのか・・・
これはどちらかはわかりませんが、とにかく
髪をすかれ過ぎているんです!
この「髪のすかれ過ぎ」が、デジタルパーマをかける前のカットの段階でされていたのなら
これはもう
完全な美容師の失敗!
カット技術の未熟さと毛髪を見て判断する欠如の
人災です!
元々髪がダメージして体力の少ない髪質で、パーマがかかりやすい状態だった上に
髪をすき過ぎると、髪の厚みがなくなり、よりパーマが過剰にかかりやすくなってしまいます。
髪の量を減らすことは悪いことではないんですが、髪の状態をよく見て、判断して、そして適切な髪の量を取らないと思わぬダメージにつながります。
すかれ過ぎて毛先の厚みがなくなり、薄くなった毛先などはパーマの浸透が早くなり、過剰にかかりやすくなるんです。
その上にデジタルパーマの「熱」がかかり、一発で髪が焼けてしまいチリチリになったりするんです。
デジタルパーマや縮毛矯正をかける髪への毛量調節はとてもデリケートで、慎重にするべきだと思います。
まとめると
デジタルパーマで失敗しないためには
- お客さまの髪の状態が大切でしっかりと見極めないといけない
- 髪の体力がデジタルパーマの薬剤にパワーに負けないように気をつける
- 事前のカットで髪をすき過ぎたりしないで適切なカットをする
この3つは最低気をつける必要がありますね。
一度デジタルパーマで失敗すると髪はかなりのダメージを負いますから、そうならないためにも気をつけてほしいです。
そして、デジタルパーマの失敗は縮毛矯正でしか修正できません。
短期間にデジタルパーマと縮毛矯正の2つの熱処理が必要な工程をしますので、髪へのダメージもかなり大きくなりますから、修正後の髪へのケアも大切になりますよ。
誰も髪を傷めたくないですし、失敗なんてしたくないんですよね。
デジタルパーマはキレイにかかればめっちゃいいパーマではあるんですけど、失敗のリスクもある事を知っててほしいです。