ハナヘナとカット大好き美容師カンザキです♪
髪で悩む大人の女性を美しくします!
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デジタルパーマで失敗されました。という相談がよく来るのですが、なぜデジタルパーマをかけると失敗をされるんでしょう。その理由を美容師的に考えてみました。
デジタルパーマで失敗されるのはなぜ?
先日のご新規さまが他の美容室でデジタルパーマをかけたところ、失敗されて髪がチリチリ&パサパサになり、直して欲しいと来られました。
お話を聞いたところ、その時の担当した美容師からは
「毛先に1カール大きなパーマをかけたら毎朝巻かなくてもすみますし、お手入れも楽になりますからデジタルパーマをかけませんか?」
とススメられたらしいです。
確かに毎朝アイロンで毛先を巻く人にとってはデジタルパーマで毛先に1カールの大きなパーマがかかったら、とても楽になるのはわかります。
ブローするにしても
アイロンで巻くにしても
何もしなくても
毛先が「クルン」となっていれば毎日のお手入れは格段に楽ですからね。
でも結果は・・・
毛先チリチリのパサパサ、広がってどうにもならない、超ダメージ毛の完成。
毛先の大きな1カールなんてどこにいったのか。
水に濡れるとウェービーな昔懐かしい「ソバージュ」パーマの仕上がりになったんです。
これではご自分ではどうにもできませんね。
毛先がチリチリで引っかかってブローすることもできない
毛先がパサパサで広がってアイロンで巻くこともできない
そのままなんてとんでもない!
ってなったんです。
ではなぜデジタルパーマで失敗をされてしまったんでしょう?
デジタルパーマをかけて成功している人も多くいます。
でも中には、こうした失敗をされて「2度とデジタルパーマはかけたくない!」と思っている人もいます。
その違いはなんだったのか?
考えてみます。
パーマのかかる仕組みを考える
デジタルパーマの失敗を考える前に
パーマのかかる仕組みを素人の人にもわかるように説明します。
まず、パーマがかかるには
還元(還元剤)
軟化(アルカリ剤)
膨潤(還元剤とアルカリ剤)
の工程があります。
【還元】とは
髪の中の結合を還元剤を使って切る事です。
髪の中では結合が繋がっていて、それをパーマ液の中に入っている成分である【還元剤】を使って切っているんです。
ロッド(丸いやつ)は結合を切った髪の形を変えるためのモノなんです。
ちなみにパーマの2液で切った結合をつなげる事を【酸化】と言います。
一度切った結合を今度はつなげる(ひっつける)ために使うモノが酸化剤(パーマの2液)なんです。
次に【軟化】です。
髪の軟化とは、アルカリ剤によって弱酸性の髪がアルカリ性に傾くこと。
アルカリ性に傾いた髪は柔らかくなります。
アルカリ剤の働きは、髪を覆っているキューティクルをアルカリ剤で開いて薬剤(還元剤)の浸透をよくします。
そしてもう1つ、アルカリ剤は髪のイオン結合も切ってしまうので、あまりアルカリに傾き過ぎると【過軟化】になってしまい最悪の場合、髪は溶けます。
髪がビヨ〜ンって伸びる状態になったりしているのは過軟化した髪なんです。
そして【膨潤】
膨潤とは、水分を含んで膨れていること。
デジタルパーマでは還元剤が髪に中に入って結合を切り、アルカリ剤がアルカリ性に傾けると髪は水で濡れて膨らむよりも1,5倍〜2倍程度膨潤します。
還元剤とアルカリ剤の働きで膨潤するのが行き過ぎると【過膨潤】になってしまいます。
過膨潤した髪の内部組織は壊れて修復不可能になってしまいます。
この過膨潤している状態にデジタルパーマの「熱」が加われば・・・
一発でOUT!
髪はビビってチリチリのパサパサになるんです。
これがデジタルパーマの失敗なんです。
では、なぜそんな【過膨潤】が起きるのか?
そこを明日は考えてみたいと思います。
まだつづく・・・