髪をすかれ過ぎて失敗を防ぐ「髪をすく」「髪を軽く」の違いを知っていますか？

髪をすいてください！って言うお客さまの気持ちは、髪の量が多いから「軽くして欲しい」なんでしょうけど、髪を「すく」と「軽く」では意味が違いますからね〜　今日はそんな内容です。

髪をすけば軽いヘアスタイルになると思ったら大間違い

お客さまのオーダーで「髪をすいてください」って言われる方がいるんですけど

そう言うお客さまは、髪をすけば軽くなって扱いやすいヘアスタイルになるって思っていますが

そもそもその考えが大きな間違いなんです。

髪をすきバサミを使ってカットして量を減らせば

単純に髪の量は減ります。

けれど・・・

それってヘアスタイルのことまで考えているの？って話です。

何も考えずにお客さまの言われるまま髪をすけば

スカスカの

ペラペラの毛先になって

ヘアスタイルとして成立しなくなり、最悪な結果になってしまいます。

昨日も書きましたが

髪の量をすくのは、髪の量を減らすのが目的ではなく

お客さまがやりたい、なりたいヘアスタイルを創る上で

邪魔な髪を削るっていう手段なんです。

例えば

お客さまは丸いシルエットのボブを希望している

でも、髪の量が多いからと「すいてください」と言う。

その希望通り髪をすいていたら、丸みがあって毛先が自然に内巻きになるボブにはならない！ことが多いと思います。

毛先はペラペラ、スカスカになり、収まりが悪くなり、自然に内巻きに入る髪の力もなくなって、普段のスタイリングがとても大変になってしまいます。

こういう状態になるのは、美容師にとって「すくこと」が目的になってしまったからです。
＊お客さまは「すいてください」って言っていたから、とにかく髪の量を減らすことで喜んでもらわないといけないと思ってしまう・・・
ある意味、純粋に喜んでもらいたいためなんでしょうけど・・・

「髪をすく」ことはあくまでヘアスタイルを創る上の「手段」なので、「すく」ことを希望にはしない方がいいんです。

あなたが軽いヘアスタイルにしたいならこれが正解です

軽いヘアスタイルにしたいと思ったら

髪をすけばいいのではなく

レイヤーにカットするのが正解なんです。

「レイヤー」とは昔で言うところの「段」です。
＊昔はグラデーションのことを「段カット」って言ってましたね（懐かしい）

髪をただすいただけでは髪に動きは出ないし、あなたの思った「軽い」にはならないはずだし、ヘアスタイルもバランスが悪くなっていますよ。

髪が「軽い」って、人それぞれの感覚ではあるんですけど

見た目を軽く動きのあるヘアスタイルにしたいのか

触った時に軽くしたいのかで

施術の方法は変わりますが

髪を軽くしたくて「髪をすいたらいい」と思っていると

ヘアスタイルの持ちは悪くなるし

まとまりも悪くなるし

毛先もパサついてコンディションも悪く、毎日のスタリイングが大変になりますよ。

カンザキはこう思うんです

髪にはある程度の重さは絶対に必要で

その上で見た目の軽さを求めることがヘアスタイルの最適解だとカンザキは思っています。

ですから

髪を軽くしたいならすくのではなく

レイヤーでカットすることが正解なんです。

た・だ・し

「髪をすく」ってことが絶対に悪でもありません。

「正しくすく」ことで先ほども言ったあなたのヘアスタイルを創る上で邪魔な部分を削ることもできるんです。

レイヤーにカットして、いらない部分は「すく」この２つをセットで考えることで

ヘアスタイルは決まる！んです。

ですから、お客さまはオーダーの時に美容師に

わざわざ「髪の量をすいてください」なんて言わなくてもいいんですよ。

わかっている美容師は「この部分はヘアスタイルを創る上で重いので、軽く（削ります）しますね」って言ってくれますよ。